2021/03/03

薬草の宝庫!!屋久島は薬島?
「洋上のアルプス」といわれる屋久島は九州最高峰の山があり、ふもとから山頂にかけて亜熱帯から亜高山帯までの植物が分布する世界でも珍しい山岳島として知られています。
そのため、めずらしい植物もたくさんあります。
古くから、屋久島は薬草の宝庫でした。
身近なところでは、胃腸薬で知られるショウガ科の生薬、ガジュツやヤクササ、つわぶき、ウコン、よもぎなどなど。
かつて薬の島と書いて薬島とよばれていた時代もあったほど。
今回は皆様にもおなじみのよもぎを使った屋久島の郷土料理をご紹介!
よもぎをふんだんに使った「かからん団子」
かからん団子とは…屋久島の昔ながらのおやつです。郷土料理にもなっています。
簡単に言いますとよもぎのお団子。でも、草餅とはちょっと違います。
かからん団子にはあんこは入っていません。よもぎともち粉と黒砂糖で作ります。
そして、柏の葉っぱではなくかからの葉と島で呼ばれているサツマサンキライという植物の葉っぱで包みます。
ではなぜ、サツマサンキライの葉をかからの葉と言うのか?
それはサツマサンキライのつるにはとげがあって島では触らないと言うのをかからんって言うので触らない葉っぱ=かからん葉となったそう。
私にとって、かからん団子は祖母の味、子供の頃から祖母が事ある事に作ってくれていました。蒸たてのまだやわらか~いお団子を一番最初に味見するのが私の役目。とろ~っとアツいかからん団子の蒸上がりが楽しみでした。
よもぎを山に摘みに行きそれをソーダと共に湯がいてきれいに洗って臼と杵でよもぎの繊維をつぶしてそれから団子の粉と混ぜて、丸めて葉っぱに包んで団子にして蒸して….手間暇かけて作ってくれたかからん団子。
(今は臼と杵でつく作業は餅つき機ですることがほとんどですが)
祖母のかからん団子は本物の手作り味。
そして。決してまねできないたくさんの愛が詰まった味。
どんな思いで作っていたのかなーなんて時々、祖母を思い出したりしています。
かからん団子はきっと、屋久島のどこの家庭にもそれぞれの分量があって真似できないおふくろの味なんだと思います。そして、家族の歴史や思いがたぁーくさん詰まっているのだと思います。
そんな、かからん団子を先日、母が作ってくれました。
かからん団子のつくり方を紹介します
よもぎの新芽をたくさん摘みましょう。
<作り方>
1、よもぎの新芽をキレイに洗いソーダを入れて湯がきます。
ソーダを入れることによってあく抜きとグリーンの色が鮮やかになります。
今回は10分くらい湯がきました。手でつぶれるくらいが目安。一晩そのままにしておきます。翌日、冷めたらソーダが抜けるまで洗いだし、よく絞る。
<材料>
- 絞ったよもぎ1k
- 黒砂糖1k
- 上新粉1k
2、材料を餅つき機にかける。
3、丸めてサツマサンキライの葉で包む。(二枚の葉で挟む)
4、蒸し器に並べて30分ほど蒸す。
完成!
我が家の息子は団子あまり好きではないようですが、二歳の娘はテーブルに置いてあるかからん団子を見つけると、
「ばぁば、いーい?」といってパクリ。
素朴な味がおいしいんですよねー。
正直、祖母と同じ味ではないのですが…
でも、おいしい。
きっと母も祖母を思いだし作っているのだと思います。
かからん団子は家族の思いが詰まった味。
いつかきっと私も作れるようになりたいな。そのようにして郷土の味は受け継がれていくのだと思います。
もちろん、屋久島に観光に来られた方も食べることができます。
まだ食べたことのない方は、千尋の滝の売店に毎朝、つきたてのかからん団子が並びます。観光バスが入ると夕方は売り切れるので午前中が狙い目!
また、作ってみたいという方は、かからん団子を作る体験ができるツアーもあります。
「屋久島お散歩ツアー」https://coubic.com/osampotour/147810
実際に、屋久島のおばあちゃんのお家にお邪魔して一緒にかからん団子を作るんですっ!
そのあとは、試食も兼ねたお茶会つき。
うん、なんだか楽しそうです。
ブログランキングに参加しております。 よろしければポチっとお願いします!

